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アース・オーバーシュート・デーとは

By 7月 11, 20237月 25th, 2023アースオーバーシュートデー

アースオーバーシュートデーについて

 

私たちの暮らしは、どのくらい地球の資源を「使い過ぎ」ているのか。それを表す象徴的な日、それが「アースオーバーシュートデー(EOD: Earth Overshoot Day)」です。自然の再生能力で生じる1年分の資源を人間が消費し尽くす日のことで、国際環境シンクタンクであるグローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)によって毎年算定されます。

アースオーバーシュートデーは、1年間に地球の生態系から供給される生物資源(バイオキャパシティ)と人間の使用量(エコロジカル・フットプリント)を比較し、期日に換算して示されます。

算定された日数が365日、つまり12月31日に近ければ近いほど、持続可能性は高くなります。逆に遠ざかれば持続性が低くなります。アースオーバーシュートデーから年末の12月31日までの間、人間は生物資源の赤字状態で活動することになり、自然資本*に手をつけている状態です。

*自然資本: 将来にわたって価値のある生態系グッズやサービスのフローを生み出す自然生態系のストック

アースオーバーシュートデーの算定方法

 

アースオーバーシュートデーは、国連の統計データーをもとに計算された最新版「国別フットプリントとバイオキャパシティ勘定(NFA)」の結果にもとづいて以下の式で算定されます。

アースオーバーシュートデー = (バイオキャパシティ÷エコロジカル・フットプリント)×365

国連の統計データは、報告手続き上、時間的ギャップがあるため通常3~4年の遅れがでてきます。この「ずれ」を解消するために、グローバル・フットプリント・ネットワークでは、NFAの時系列データからトレンドラインを導き出し、推計年まで延長することで時間のずれを修正しています。

アースオーバーシュートデーはあくまで推定値であり、 自然資源が赤字になる日を100% の精度で測れるものではありません。算定手法や、使用するデータの改善を通し、予測も変化し続けます。しかし、人間の需要と自然の供給を説明するために使用される科学的データは、一貫して、人間の活動は地球が生産できる自然資源を大幅に超過し、赤字の累積が増え続けている傾向を示しています。その結果、食糧不足、土壌浸食、大気中のCO₂の蓄積など、人間にも地球にも深刻な状況をもたらしています。